Nice ‘N’ Slow


ダンス・クラブ(やディスコ)のタイム・テーブルでは、今も昔も一頻り盛り上げたあとのクール・ダウンに、はたまた営業終了の客出し時にスロウ・タイムを挿入するスタイルは変わらないのでしょうが、ボクの時代(’80年代)のダンス・フロアではスロウ・タイムにはチーク・ダンス、という今じゃ見られないだろう光景が割りと当たり前でした。(まぁ、今にして思えば自分も含めて世の中もろくすっぽ知らないマセガキどもの何がチーク・ダンスだか(笑)って感じですけどね)

そんな当時のスロウ・タイムで鮮烈な印象を与えてくれた楽曲群の中でも、特にノスタルジックでモノクロな感傷に浸らせてくれつつ、未だ新鮮な感動をも呼び起こしてくれる、自分の中の永遠の定番曲をいくつかピックアップしてみました。カンペキ自己満足な世界ですが・・・ もし良かったら、もう一度ボクと踊ってください!(笑)

■ ROCKWELL / Knife [1984]

マイケル・ジャクソンの参加(=ヴォーカル)も話題だった、名門『MOTOWN』からのデビュー・アルバム「スキャンダラスな肖像」(邦題)の中の一曲。これぞチーク・ダンス・ナンバー、といった趣きの甘く切ないソウル・バラッド。

■ TAKANAKA / 渚・モデラート [1985]

これはチーク・タイム向きではないものの、当時通ってたディスコの客出しにチョイスされていた一曲。色気と哀感に満ちた“泣き”のギター・メロが、熱気の渦に焦げ付いたダンス・フロアに涼風を注ぎ込みました。女性コーラスはEVEの3人姉妹(作詞も)。邦楽ジャンルの客出しスローと言えば、この他にも桑名晴子「I Love You」、中原めいこ「涙のスローダンス」、山下達郎「Your Eyes」、アン・ルイス「Triangle Blue」といったDJライクな好楽曲がありました。

■ NEW EDITION / What’s Your Name [1986]

ボビー・ブラウンが脱退して4人組になったNEのオールディーズ・カバー・アルバムに収められた一曲。DON&JUANによる’62年オリジナル・ナンバーを、よりムード満点にロマンティックに歌っています。バック・サウンドもいい。

■ ALEESE SIMMONS / Somebody To Love Me [1987]

BODY「Possession」、ROGER「I Wanna Be Your Man」なんかと一緒に、こと選曲センスに関しては世界屈指のレヴェルだったと断言できる地元・札幌のディスコ『EXING』でよく掛かったR&Bスロウ・ジャム。

■ NIKKI / Notice Me [1990]

全編をリードする哀愁のピアノ・サウンド、美しいメロディに溶け込む、透明でソフトなハイトーン・ヴォイス、そして、過去の彼方に薄れゆく遥か郷愁の想いを乗せて爪弾かれるギター・ソロの優しい音色・・・ 是非、UK盤12インチのロング・イントロ・ヴァージョンで味わって欲しい珠玉の一曲。これも『EXING』で聞いた曲。

⇒ Clubberz Records [クラバーズ・レコーズ]